トルコ旅行記Part10
オルタヒサルで日の出を見て、街を探索した後は朝ごはんを食べにレストランへ。
トルコに来てちゃんとしたお店で朝食を食べるのは初めてなので胸が高鳴ります。
カッパドキアで朝食を
Janus Cappadocia Restaurant
カッパドキアに到着した初日に最初に目にしてから、ずっと気になっていたレストランへ向かいます。
カッパドキアらしい外観にまず惹かれたのですが、加えて程良いローカル感も感じたので朝食はここでと決めていました。
▶︎Janus Cappadocia Restaurant
中に入ると想像以上に素敵な洞窟レストランが広がっていました。
石造りの壁は何度見ても気分が高揚します。
思っていたよりも中は広く20席ほどあり、地下にもフロアが広がっていました。
ここで一つ問題が。
営業開始時間は過ぎているし、ドアがオープンになっていたので、入ったはいいものの
店員さんが見当たりません。
地下のエリアにいるのだろうと思い、何度か声をかけるも誰も上がってくる気配もありませんでした。
レセプションの青年
せっかくこのお店で食べたかったのに残念だなあと思いながら店を出ると、前日にこちらを見て笑いかけてくれた青年に声をかけられました。
▶︎トルコ旅行記Part7の気さくな地元青年Leftです。
彼はトルコ語しか話せないということだったので、私の拙いトルコ語とお互いのスマホの翻訳(トルコ語⇔日本語)を駆使して会話しました。
彼はオルタヒサル出身で今もこの街に住んでおり、
レストランの隣にあるホテルでレセプションとして働いているとのことでした。
とても気のいい方で、
「このレストランで朝食が食べたかったんだけどやっているかわからなくて…」
というと
「レストランのオーナーが知り合いだから確認してくるよ!」
と言い、探しにいってくれました。
しばらくするとオーナーと共にこちらにやってきて、
「朝食を楽しんで!」と言ってくれたのでお礼を言い別れました。
ごきげんな朝飯だ…
この店おすすめの朝食を頼むと早速料理が運ばれてきました。
トルコ語で朝食はカフヴァルトゥ(Kahvaltı)というそうで言葉の意味は「コーヒーの前」です。
パンと共に、バター、オリーブ、ジャム、はちみつ、ヨーグルトなどが12種類と
チーズ、青唐辛子、トマト、きゅうりなどのプレート、そしてドリンクが運ばれてきました。
ドリンクはもちろん「チャイ」です。
トルコ料理にも慣れてきたと思っていましたがこれだけ豊富な種類とボリュームは圧巻です。
これだけたくさん種類があるのでどの順番で食べようか、どの組み合わせで食べようか、楽しみが無限大です。
気分はまるで「孤独のグルメ」…脳内の井之頭五郎(松重豊)が語りかけてきます。
朝食を楽しんでいると、さらに追加の料理が運ばれてきました!
茹でたソーセージにサラミ、チーズのパイ皮包み、卵料理などが続きます。
トルコ人は朝御飯の重要性を誰よりも知っていますね。
伊達に世界三大料理の一角を担っているわけではないということです。
味が美味しい上にそこまで重たいものでもないので一人でも食べ切れてしまうんですけどね。
この料理の中でも特に気に入った料理がこちらでした。
トルコ風スクランブルエッグのメネメン(Menemen)です。半熟トロトロの卵に、トマトや青唐辛子、黒胡椒、チリパウダーを加えて炒められている料理です。
トルコの朝食の定番料理だそうで、名前の通りトルコのイズミル県メネメン地区に起源を持つと考えられています。
無類の卵好きの私は、これを食べて一気に元気が湧いてきました。
予期せぬ来客
気がつくと私の他にも二組ほど西洋からの観光客と思しきお客様が入っていました。
そしてさらにもう1組、予期せぬお客様が椅子の下から現れました。
トルコの猫にしては珍しく積極性的で、ニャーニャーとおねだりをしてきます。
あの手この手、あっちからこっちから餌をねだる姿は、その茶虎な見た目も相まって日本の野良和猫を彷彿とさせて、懐かしい気分になりました。
(幼い頃、祖母の家によく来ていた猫に魚フレークみたいなのよくあげていたっけ…)
さて、食事を終えるとすでに10時をまわっていました。
今日の目的の一つであるオルタヒサル城登頂に再チャレンジです!
オルタヒサル城登頂
前回、トルコ旅行記Part9では勇足で向かったものの、営業時間外で閉ざされていたドアが今度は開いています!
ドアを潜ると受付がありました。入場料は50リラ(250円程)。
懐に優しいのもローカル観光地の魅力です。
オルタヒサル城(Ortahisar Kalesi)は歴史的な城塞です。この城はその戦略的な位置と自然の岩を利用した独特の構造で知られています。
- 歴史と役割 -
古代、オルタヒサル城はその自然の岩山を利用して建設されました。ヒッタイトやフリギア、ペルシャ、ローマ帝国など、さまざまな文明がこの地域を支配していた時代に要塞として使用されていました。
特にビザンティン帝国時代には、この城は地域防衛の重要な拠点となり、周辺の村や町を守る役割を果たしました。
近代に入ると、その歴史的価値と観光資源としての価値が認識されるようになり、現在では観光名所として多くの人々が訪れる場所となっています。
- 構造と特徴 -
自然の岩山をそのまま利用して建設されているため、城全体が一つの巨大な岩のように見えます。内部には住居や倉庫、礼拝堂などが掘られており、独特の風景を形成しています。
また、その位置はカッパドキア中央に位置し、周囲を一望できる戦略的な高地に建設されています。この位置のおかげで、古代から中世にかけての戦争や侵略に対する防衛拠点として非常に重要な役割を果たしました。
オルタヒサル城の登頂は急な鉄階段と石段の組み合わせとなります。
この日天気が良く暑かったこともあり、全身から汗が噴き出てとてもいい運動になりました。
城を登っているとあちこちに外部が覗ける穴があり、ここからひんやりとした心地よい風が流れ込んできます。
この穴が周囲の偵察などに使用されていたのでしょう。
中は竪穴が走っていて、洞窟のようでもあるのに自然の光が入ってくる不思議な環境に感じました。
階段を登り、竪穴を移動し、また階段を登り…果てしない道のりのように感じられます。
決して安全な道とは言えないので登る際には、ある程度適した靴が必要です。
オルタヒサル城1/2
ようやく、山の中腹に辿り着きました。
丁度、オルタヒサルの町が見渡せる位置になり、休憩スポットとしても有難い場所です。
街から見上げていた巨大な岩に今自分が登っているというのはなんとも不思議な感覚になります。
自然の岩を利用しているので、岩の形と、人の手が加わった穴が入り混じってこの独特な城が掲載されています。
見上げるとまだ、結構な高さがありました。
ここまで来たので必ず登り切ります。
体力を消耗し、息は絶え絶え汗がダラダラで頂上まであと少しというところで美しい丸穴を見つけました。
この穴から顔を出して、涼しい風と新鮮な空気を吸い込みました。
自然のエールのおかげでもう一踏ん張りできそうです。
オルタヒサル城2/2
高さ18mを登り切り、ついに頂上へ辿り着きました。
達成感と共にカッパドキアを見下ろします。
▶︎オルタヒサルの街がある北東側
▶︎自然の地形が広がる南側
▶︎自然と住居の境目となる東側
360°見渡すことができる、最高の景色と気分です。
さっきまでの自分がちっぽけに思えるほど、高いところにいると視座も気持ちも変わります。(物理的にもメンタル的にも)
方向により景色が全く変わるのでカッパドキアの地質的な特異性がよく見て取れます。
トルコ旅行記Part11は何処へ
ひと口にカッパドキアと言ってもまた別の世界が広がっているのでお楽しみに!
大喜びでお答えいたします!
-naotrip-