トルコ旅行記Part11
オルタヒサル城を下山し、次なる城、【ウチヒサル城】を目指します。
本日のテーマは城攻めである。
再びギョレメ(Göreme)へ
オルタヒサルからの移動はもちろんキリのVIPタクシーです。
”感謝感謝”
▶︎Ortahisar taksi
ドライバーのキリが「用意をするから10分くらい待っててくれ」というので辺りをふらふらしていると、この暑いのにカナダグースを着た、この上なくニコやかなおじさまに英語で声をかけられました。
「君日本人かな?僕は日本が本当に大好きなんだ」
という嬉しいお言葉を。
トルコの方は他国に比べて日本人を見分ける能力が優れているように思いました。
(他の国だと日本人は中国人と韓国人見分けがつかないと言われることが多い気)
彼の姪が日本に住んでいるのだそうで、日本に自分も行ってみたいとも言っていました。
彼「オルタヒサル城に登ったか?」
私「勿論!ちょうど今降りてきたところだよ。この後はウチヒサル城に向かうんだ」
彼「城が好きなのか!オルタヒサルには実はまだ城があるんだよ、あそこが見えるか?」
と指を刺す方向を見ると、確かに東の方面、日が昇っていたあたりに城のようなものが見えました。
私「ありがとう!オルタヒサルに戻ってきて時間があったら行ってみるよ!」
彼「その時は俺が案内をしてやる。この辺りは本当に詳しいから任せておけ」
そう言ってカフェにチャイを飲みに去っていきました。
唐突なスケジュール追加はウェルカムです。
そして私は約束を守る男です。
【彼】との城攻めは今度お話しします。
VIPタクシーに乗り込んでギョレメの街へ向かいます。
キリに
「バイクを借りてカッパドキアを回りたいんだ。このレンタル屋に連れて行ってくれ」
と言うと、別の所にあるキリがオススメのレンタバイク屋さんへ連れて行ってくれました。
「友達価格で安くやってくれるはずさ!楽しんで!」
と心強い言葉を残して走り去りました。
まぁ、借りられればどこでもなんでもいいんだ。
ギョレメからウチヒサルへ
レストランとトラベルが合体したヘキサゴン形の建物です。
▶︎Hitchhiker
受付に行くと気の良いお兄さんが相手をしてくれました。
「friend price~」と言いながら手続きを進めてくれます。
申込書を記入し、日本の免許証とパスポートを見せお支払いへ。
クレジットカードが利用できて通貨はなぜかUSドルで70ドル(11,000円程)でした。
正直相場がわからないのでフレンドプライスなのかも分かりませんが良しとします。
まるまる24h借りられるとのことなので翌日の11時までが返却期限となります。
▶︎本格的なバイクも
私はバイク慣れしていないので小型のスクータを。今日から君が私の相方です。
▶︎相棒をGet
慣らし運転をしながらウチヒサル(Uçhisar)へ向かいます。
トルコは日本と違って右側通行の国なので最初は違和感がありましたが、道行く車も皆んな(当たり前ですが)右側を走っているのですぐに慣れました。
バイクツーリングの妙
ギョレメからウチヒサルへ向かう道を走っていると本当に気持ちがいいです。
風が全てを忘れさせてくれるようにただただ爽快感だけが全身全心を包み夢見心地。
そんな気持ちに浸っていられるのも束の間、ドライアイのためコンタクトが乾燥し、辺りを通る車が撥ね飛ばす砂利が顔を打ち痛みでむしろ目が覚めました。
サングラスとマスクをつけて完全防備で再出発。
すると道沿いにビューポイントを発見しました。
▶︎道に訴えかけてくる看板
旅行ツアーの経由地でもあるようで多くの観光客が訪れていました。
▶︎Salkım Tepesi Panorama
View Pointへの入口は「映え」を意識してか可愛らしいアーチが設置されています。
正直、こういったものがあると否が応でも気分が高揚してしまいます。
▶︎アーチに飾られる不気味な青い瞳
ViewPointからの景色はまさに筆舌に尽くし難く、美しく広大でどこまでも広がっていました。
オルタヒサル城の頂上から眺めるのとは異なり景色の中に自分がいるような感覚がしました。
眼前に広がる特異な形の岩々は同じ形は一つとしてなく、それぞれが自由でありながら、存在感を発揮していて私の心を震わせました。
ViewPointを後にし、再びウチヒサルへの道を行くのですが次から次へと寄り道の誘惑がつきません。(これでも我慢はしたのです)
今度はラクダが現れました。
この広陵とした土地にラクダはずるい…ロケーションとその存在感があまりにもマッチしすぎています。
トルコ絨毯との組み合わせもよひですねぇ。。。
▶︎「あら貴方、お乗りになるの?」とでも言いたげな美麗
こちらは子供が乗るようのポニーでしょうか。
大きなラクダとの対比で「頑張っている感」が増すからでしょうか、その可愛さにも拍車がかかります。
この他にも様々な誘惑があったのですが涙をグッと堪えて全てを置き去りにし、50cc程のエンジンを思い切り噴かし、脇目もふらずウチヒサル城へ向かいました。
ウチヒサル城【Uçhisar Kalesi】
ギョレメから寄り道しながら40分ほどかかりましたが、とうとう城下に到着しました。
▶︎Uçhisar Kalesi
ウチヒサル城(Uçhisar Kalesi)はカッパドキア地方のランドマークの一つであり、多くの観光客で賑わっており、周辺には出店やお土産屋が多数開いていました。
- 立地 -
カッパドキア地方で最も高い地点に位置しているため頂上からは、カッパドキア全体を一望することができます。特に夕日が沈む時間帯は、多くの観光客が訪れる人気の絶景スポットとなっています。
- 内部の構造-
城の内部には、住居、倉庫、礼拝堂、避難所などがあり、これらはすべて岩を掘り抜いて作られています。多くの部屋が互いに連結されており、複雑な迷路のような構造をしており、これは同時に防衛のためにも非常に有効でした。
- 文化的価値 -
古代より存在するウチヒサル城は、様々な文明の影響を受けており、それぞれの時代の建築様式や防衛技術が反映されています。これにより、異なる文化の融合が見られる貴重な文化遺産となっており、その歴史的価値からトルコ政府によって保護されています。
▶︎周辺の露店や土産屋
フレッシュな休息
登山前にひとまず旅の疲れを癒すために、ジュースを飲むことにしました。
こちらの方は、暑くても長袖を着ている人が多いですね。
日焼け対策でしょうか。スポーティなSalomonが似合っていて良いのですが。
なかでもオススメだという柘榴ジュース(NAR SUYU)を注文しました。
喉が渇いていてさっぱりしたものが飲みたかったのでベストな選択です。
▶︎その場で生搾り
乾き切って疲れた身体の先端まで瑞々しい果実の潤いが染み渡ります。
飲み物の持ち込みも問題ないようなのでジュースを片手に入場受付へ。
入場料は90リラ(450円ほど)でした。
受付は私の後、団体のお客さんで混み合っていたので時間帯によっては少し並ぶことになるかもしれません。
特に人気な夕方あたりの時間は要注意ですね。
いざ、尋常に…城内へ
中に入ると早速ムードを盛り上げてくれる、ホグワーツの廊下にありそうな暖色のライトでお出迎えです。
こちらは発掘された出土品なのか、実際に使用されていた器具なのか…
ツアーの良いところはこういったものの説明が受けられることですね。
ソロtrip中の私は想像で補う他ありませんが、それはそれで楽しめるものです。
オルタヒサル城に比べると道が整備されていて階段も綺麗な上に急ではないので、スムーズに移動することができます。
これが観光に適したお城ということですね。
外に出るとこの城の複雑怪奇な造りの片鱗が見て取れました。
どの穴がなんの役割を持っていてどこに繋がっているのか、当時住んでいた人はわかるのでしょうが、確かに城に攻めてきた敵などは大いに困惑することでしょう。
攻め込んだは良いものの、道に迷って文字通り「袋の鼠」となって絶命してしまうようなこともあったのだろうかと、妄想が膨らみます。
その周りにぐるっと造られた道は見るからに新しく、観光のためにこさえたという感じですね。
確かにあの洞窟の中を進み頂上を目指すのは素人には骨が折れます。
漸く頂上が見えてきました。
城の頂上にあるトルコの国旗を見ると安堵感が生まれてくるようになりました。
兎に角あの赤い色を目指して上へ進めばいつかは頂上に着くのだと身体が覚えてきました。
頂上からの景色です。
遠くに住宅地も見えますがこの周辺は主に丘陵地帯に囲まれています。
遠くを見やるとギョレメからバイクで駆け抜けた道路も見えてなんだか懐かしい気持ちに。
▶︎記念撮影を楽しむ人々
▶︎街からウチヒサルに至る路程
▶︎眼下は断崖絶壁急転直下
頂上からの景色を楽しんだところで下山します。
行きと帰りは同じ道なのになぜだか見える景色が変わってきます。
これらの横穴が当時は様々な部屋に繋がっていたり何某か役割を果たしていたのですね。
それぞれの時代のウチヒサル城の様子が見てみたくなりました。
同じ建造物が役割や少しずつその姿を変えてイマまで残っているって、寿命の短い人間からするととてもロマンチックなことですね。
▶︎横穴丸穴
▶︎吹抜けを覗きみる
▶︎中から見る外界の景色